ニュース ・ 2026年10月13日
食料品の消費税「1%」法案が国会へ。支援金もセットで、まだ決まっていないことは?
世の中の難しい話を、30秒で。
今日のニュース|何が起きた?
令和8年10月9日(2026年10月9日)、政府は、飲食料品の消費税率を2年間に限って1%にする法案を、閣議決定し、国会に提出しました。
楽単すると|つまり?
法案が成立すれば、令和9年4月1日(2027年4月1日)から令和11年3月31日(2029年3月31日)までの2年間、今は税率8%の飲食料品が、1%になります。同じ法案には、中低所得で働く人に、毎年お金を支給する「就業者負担軽減支援金」も入っています。
私たちに関係ある?
外食や酒類は、1%の対象外です。法案は、まだ成立していません。支援金の金額や、所得の条件の具体的な額は、政令で定めることになっています。お店の値段は、税率の差と同じだけ下がるとは限りません。
もう少し詳しく
国会での進み具合、対象になる食べ物の表、支援金の条件、まだ決まっていないこと、お店の値段との関係を見る(読みたい人だけ)
この記事の情報確認日(2026年10月13日)
この記事は、国会や省庁の公式ページを、この日に確認して書いています。
法案の状況は、日々変わります。
最新の状況は、衆議院のホームページなどで確認してください。
いま、どこまで進んでいる?(閣議決定・国会提出・審議)
令和8年10月9日(2026年10月9日)、政府は、この法律案を閣議決定し、第222回国会に提出しました。
首相官邸の閣議案件のページにも、令和8年10月9日(2026年10月9日)の定例閣議で、この法律案が決定されたと載っています。
衆議院のホームページでは、この法案は「衆議院で審議中」とされ、衆議院が法案を受け取った日は、令和8年10月9日(2026年10月9日)と記録されています。
衆議院の記録では、どの委員会に付託されたか、審査が終わったか、結果はどうなったか、公布されたか、を書く欄は、まだ空欄です。
つまり、閣議決定され、国会に提出された段階で、成立はしていません。
ただし、この内容は、法案が国会で可決・成立した場合のものです。
審議の日程や、成立する時期は、確認した資料には書かれていません。
国会の審議のなかで、法案の内容が変わることもあります。
いつから、いつまで?(適用期間)
法案の施行日は、令和9年4月1日(2027年4月1日)とされています。
内閣官房と財務省の資料でも、令和9年4月1日(2027年4月1日)から令和11年3月31日(2029年3月31日)までの間、飲食料品の消費税率を0.78%(地方消費税と合わせて1%)とする、と書かれています。
令和9年4月1日(2027年4月1日)から令和11年3月31日(2029年3月31日)までの2年間、飲食料品に係る消費税率が、国と地方を合わせて1%になります。
つまり、1%になるのは、令和9年4月1日(2027年4月1日)から令和11年3月31日(2029年3月31日)までの、2年間だけの予定です。
税率が下がる令和9年4月1日(2027年4月1日)以後の販売でも、一定の「定期供給契約」や「通信販売」にもとづくものは、これまでどおり税率8%のままになります。
例として、代金を先払いして季節の食材が毎月届く定期便や、お中元などのカタログ販売があげられています。
どの契約・注文がこれにあたるかは、契約した時期などで変わります。
この記事では、細かい条件までは説明していません。
1%になるのは、どの食べ物?(対象の範囲。税率は、法案どおりなら令和9年4月から)
1%の対象になるのは、飲食料品の販売と、飲食料品を海外から日本に持ち込むときの「引取り」です。
「飲食料品」とは、食品表示法にある「食品」(人が飲んだり食べたりするものすべて)のうち、酒類を除いたものです。
1%になる飲食料品の範囲は、令和9年3月31日(2027年3月31日)以前に税率8%の対象になっている飲食料品の範囲と同じです。
医薬品、医薬部外品、再生医療等製品は、「食品」に含まれません。
パッケージに、食品と食品以外の物があらかじめ一体になっていて、その価格だけが示されているもの(一体資産)は、税抜価額が1万円以下で、食品の価額の割合が3分の2以上のとき、全体が1%の対象になります。
イートインか持ち帰りかは、商品を渡す時点で、お客さんに意思を確認するなどして決めます。
個々の商品がどちらにあたるかは、国税庁の「軽減税率制度Q&A(個別事例編)」で確認できると案内されています。
| 区分 | 税率 |
|---|---|
| 持ち帰り(テイクアウト) | 1% |
| 出前・宅配(飲食料品を届けるだけのもの) | 1% |
| お店の中で食べる外食(イートインなど) | 10% |
| 有料老人ホームでの食事の提供、学校給食など、一定のもの | 1% |
| 週2回以上発行される新聞の定期購読 | 8% |
| 酒類(お酒) | 10%(1%の対象外) |
国税と地方消費税を合わせて「1%」の中身
国の消費税が0.78%、地方消費税が0.22%で、合わせて1%です。
地方消費税は、国の消費税額の78分の22です。
いまの軽減税率の8%は、国の消費税が6.24%、地方消費税が1.76%の合計で、10%は、国が7.8%、地方が2.2%の合計です。
財務省と内閣官房の資料でも、地方消費税の減収分は、国の地方特例交付金で補てんする、と書かれています。
| 区分 | 国の消費税 | 地方消費税 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 飲食料品(1%の対象) | 0.78% | 0.22% | 1% |
| 新聞の定期購読(現行の8%のまま) | 6.24% | 1.76% | 8% |
| その他(標準税率) | 7.8% | 2.2% | 10% |
就業者負担軽減支援金の、対象になる条件
就業者負担軽減支援金は、次の四つの条件のすべてにあてはまる人に、支給されます。
一つ目は、前年の勤労所得(給料などの収入から計算した額)が、政令で定める額を超えていることです。
二つ目は、前年の合計所得金額が、政令で定める額以下であることです。
三つ目は、税・社会保険料の負担額から、公的年金などの収入額を引いた額が、政令で定める額を超えていることです。
四つ目は、配偶者がいる場合に、配偶者の合計所得金額が、政令で定める額以下であることです。
ただし、令和9年度と令和10年度に支給される分には、この条件はありません。
支援金は、基準日の時点で日本国内に住所がない人には、支給されません。
支援の額は、前年の所得と、子ども(19歳未満、令和9年度と令和10年度は16歳未満)の人数などに応じて、政令で定められます。
支援金は、毎年1回支給され、令和11年度は、令和11年4月にも支給されます。
国の資料では、令和9年度から、飲食料品の消費税1%分の範囲で支援金を先に始め、令和11年度から、所得に連動した給付を本格的に始める、としています。
支援金をもらうには、市区町村長の認定を受ける必要があり、受給資格のある人が、市区町村長に請求します。
公金受取口座を登録している人は、市区町村長が「職権」で認定し、支給できる仕組みも設けられます。
職権とは、本人の請求を待たずに、役所の側で手続きを進める、という意味です。
まだ決まっていないこと(金額・所得の基準など)
支援金の金額や、所得などの基準の額は、法案では「政令で定める額」とされていて、数字は書かれていません。
国の資料には、所得の下限の考え方として、給与収入が約106万円を超える人、74万円を超える人、約53万円を超える人、という3つの意見が書かれています。
どれを採用するかは、確認した資料には書かれていません。
財源について、法案の概要は、特例公債に頼らず、歳出・歳入全般の見直しにより確保する、としています。
具体的にどの財源をどれだけ充てるかは、確認した資料には書かれていません。
支援金の対象にならない人への必要な措置は、今後の検討事項とされています。
支援の額の計算方法や、実際にお金が振り込まれる時期も、確認した資料には書かれていません。
お店の値段は、どうなる?
税率が1%になる前後の期間は、値札の表示について、特例が設けられます。
そのため、令和9年2月1日(2027年2月1日)から5月31日までの間は、値札に税率8%の税込価格が書かれていても、レジでは税率1%で精算する、という案内が出されることがあります。
2019年の増税のときの政府のガイドラインは、小売事業者が自らの経営判断で値引きを行うことに、法令上の制約はない、としていました。
お店の値段は、税率のほかにも、お店ごとの判断で決まります。
だから、お店の値段が、税率の差と同じだけ下がるとは限りません。
実際のお店の値段や、メーカー・お店の値下げの予定は、この記事では調べていません。
ここで引いたガイドラインは、消費税率を上げたときのものです。
今回の引下げのときの指針は、確認できていません。
この記事で確認できていないこと
国会での審議の中身(質疑や委員会の日程)は、この記事では確認できていません。
法案の条文そのもの(「法律案・理由」「参照条文」)は、この記事では読んでいません。
内閣官房の概要資料と要綱で確認しました。
新聞やテレビの報道の本文は、この記事では確認していません。
事業者向けの特例(届出や申告のしかた、簡易課税、中間申告など)は、この記事では詳しく説明していません。
国税庁の長い資料(Q&A)は、この記事では使っていません。
年は、公式資料にあわせて令和で書き、重要な日付には西暦を併記しています。
令和の年を西暦に換算した値は、検証スクリプトで自動的に検算しています。
出典|確認した情報源
- 一次情報「飲食料品に係る消費税率の引下げ」及び「給付付き税額控除」について(内閣官房)(内閣官房)
- 一次情報令和8年10月9日(金)定例閣議案件(首相官邸)(首相官邸)
- 一次情報第222回国会 議案の一覧(衆議院)(衆議院)
- 一次情報法律案の審議経過情報(衆議院・第222回国会 閣法 第1号)(衆議院)
- 一次情報法律案の概要(令和8年10月・内閣官房・財務省・PDF)(内閣官房・財務省)
- 一次情報法律案要綱(令和8年10月・PDF)(内閣官房)
- 一次情報大綱の概要資料(令和8年9月15日閣議決定・PDF)(内閣官房)
- 一次情報飲食料品に係る2年間の消費税率引下げについて(パンフレット・令和8年9月・PDF)(国税庁)
- 一次情報消費税率引下げ特設サイト(国税庁・財務省)(国税庁・財務省)
- 一次情報消費税率の引上げに伴う価格設定について(ガイドライン)(令和元年6月・PDF)(消費者庁など)