ニュース ・ 2026年10月11日

最低賃金が全国平均1,177円に。自分の地域は、いつから何円?

世の中の難しい話を、30秒で。

今日のニュース|何が起きた?

令和8年度の最低賃金(時給の下限)の改定額が、47都道府県すべてで、審議会から示されました(答申)。全国の加重平均は1,177円で、昨年度より56円の引上げです。

楽単すると|つまり?

改定後の額は地域で違い、1,085円から1,280円です。始まる日も地域で違い、令和8年10月1日から12月2日まで、順番に始まります。始まる日の前は、これまでの額のままです。答申のあと、各労働局が、改正後の額と発効日を発表しています。

私たちに関係ある?

パート・アルバイトなど、雇用形態に関係なく、その都道府県内で働くすべての人が対象です。月給の人は、時給に直して確認します。自分の地域の額と発効日は、下の「もう少し詳しく」の表で確認できます。

もう少し詳しく

都道府県別の額と発効日の表(令和8年10月11日時点)、例外、月給の計算を見る(読みたい人だけ)

この記事の情報確認日(2026年10月11日)

この記事の金額と発効日は、令和8年10月11日に、厚生労働省と各都道府県労働局の公式ページで確認した内容です。

発効日が変わったり、正式な決定の公示が出たりしたときは、最新の公式ページを確認してください。

答申額と、正式な決定額の違い(令和8年10月11日に確認)

最低賃金の改定は、まず、各都道府県の地方最低賃金審議会が、改定額を「答申」(意見として示すこと)します。

答申のあと、関係する労働者側・使用者側が異議を申し出る手続きがあり、そのあとで、都道府県労働局長が決定します。

決定が公示されてから、発効日に実際に始まります。

厚生労働省の答申状況は、発効日を「予定」としていて、異議の申出の状況などで変わる可能性があると書いています。

厚生労働省の「地域別最低賃金の全国一覧」には、令和8年度の地域別最低賃金額と発効日が載っています。

最低賃金制度のサイトの一覧にも、都道府県ごとの最低賃金時間額と発効年月日が載っています。

ただし、全国一覧のPDFも、表の見出しは「答申された改定額」で、正式に決定された額かどうかは書かれていません。

引上げ額は、47都道府県で54円から65円です。

答申状況の別紙、全国一覧のPDF、最低賃金制度のサイトの一覧を、47都道府県すべてで突き合わせたところ、金額と発効日は同じでした。

さらに、47都道府県すべての労働局の公式サイトでも、この表と同じ金額と発効日が、改正後の最低賃金として載っていることを、令和8年10月11日に確認しました。

そのうち多くの労働局は、「改正決定」や「官報公示」と、はっきり書いています。

一方で、官報の原文そのものは、この記事では確認していません。

金額や発効日は、決定の公示などで、あとから変わる可能性もあります。

全国の動き

全国加重平均の56円の引上げは、昭和53年度に目安制度が始まってから、2番目の高さです。

すでに発効した地域(2026年10月11日時点・28地域)

表の「これまでの額」は改定前の額、「改定後の額」は答申された額です。

発効日がすでに来た地域は、「改定後の額」が、いまの最低賃金です。

都道府県これまでの額改定後の額発効日
北海道1,075円1,131円10月1日
宮城県1,038円1,098円10月1日
栃木県1,068円1,125円10月1日
群馬県1,063円1,120円10月3日
埼玉県1,141円1,196円10月1日
千葉県1,140円1,195円10月1日
東京都1,226円1,280円10月1日
神奈川県1,225円1,279円10月1日
新潟県1,050円1,108円10月1日
富山県1,062円1,119円10月1日
石川県1,054円1,113円10月3日
福井県1,053円1,112円10月4日
長野県1,061円1,117円10月2日
岐阜県1,065円1,121円10月1日
愛知県1,140円1,195円10月1日
三重県1,087円1,143円10月1日
滋賀県1,080円1,136円10月3日
大阪府1,177円1,231円10月1日
兵庫県1,116円1,172円10月1日
奈良県1,051円1,107円10月4日
和歌山県1,045円1,101円10月3日
鳥取県1,030円1,090円10月3日
島根県1,033円1,092円10月10日
岡山県1,047円1,104円10月2日
広島県1,085円1,141円10月11日
山口県1,043円1,101円10月8日
香川県1,036円1,092円10月1日
福岡県1,057円1,114円10月4日

これから発効する地域(2026年10月11日時点・19地域・発効日の早い順)

まだ発効していない地域は、発効日までは「これまでの額」が最低賃金です。

「改定後の額」と混同しないでください。

発効日は変わる可能性があります。

公式ページで、最新の日付を確認してください。

都道府県これまでの額改定後の額発効日
秋田県1,031円1,090円10月14日
静岡県1,097円1,154円10月15日
福島県1,033円1,094円10月16日
茨城県1,074円1,136円10月18日
宮崎県1,023円1,085円10月24日
鹿児島県1,026円1,090円10月25日
青森県1,029円1,090円10月29日
高知県1,023円1,086円10月29日
山形県1,032円1,092円10月30日
山梨県1,052円1,113円11月1日
徳島県1,046円1,103円11月1日
愛媛県1,033円1,093円11月1日
大分県1,035円1,096円11月1日
長崎県1,031円1,087円11月2日
佐賀県1,030円1,095円11月15日
京都府1,122円1,180円11月16日
岩手県1,031円1,090円12月1日
熊本県1,034円1,092円12月1日
沖縄県1,023円1,086円12月2日

パート・アルバイト・正社員・派遣への適用

地域別最低賃金は、パートタイマー、アルバイト、臨時、嘱託など、雇用形態や呼称に関係なく、その都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用されます。

正社員も、雇用形態に関係なく、対象に含まれます。

最低賃金より低い賃金で、労働者と使用者が合意していても、その部分は法律によって無効とされ、最低賃金と同じ額を定めたものとみなされます。

地域別最低賃金以上の賃金を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められています。

派遣で働く人には、派遣会社の所在地にかかわらず、派遣先の事業場がある都道府県の最低賃金が適用されます。

使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者の範囲、最低賃金額、効力発生日などを、作業場の見えやすい場所に掲示するなどの方法で、知らせる必要があります。

例外として、使用者が都道府県労働局長の許可を受けた場合に限り、次の人には、最低賃金の減額の特例が認められています。

  • 精神や身体の障害により、著しく労働能力が低い方。
  • 試みの使用期間中の方。
  • 基礎的な技能などを内容とする認定職業訓練を受けている方のうち、厚生労働省令で定める方。
  • 軽易な業務に従事する方。
  • 断続的労働に従事する方。

特定(産業別)最低賃金との違い

最低賃金には、各都道府県に1つずつ定められた「地域別最低賃金」と、特定の産業の人を対象にした「特定(産業別)最低賃金」の2種類があります。

地域別最低賃金は、産業や職種にかかわりなく、その都道府県内の事業場で働くすべての労働者に適用され、47件あります。

特定(産業別)最低賃金は、特定の産業の基幹的労働者を対象に、地域別最低賃金よりも高い金額水準で定められています。

両方が同時に適用される人には、使用者は、高い方の最低賃金額以上の賃金を支払わなければなりません。

特定(産業別)最低賃金は、18歳未満または65歳以上の方、雇入れ後一定期間未満の技能習得中の方などには、適用されません。

この記事の表は、地域別最低賃金だけです。

特定(産業別)最低賃金の今回の改定額と発効日は、この記事では確認していません。

月給の人が確認するとき①:何が対象になる?

最低賃金の対象になるのは、毎月支払われる基本的な賃金です。

残業代やボーナスは含まれません。

対象にならない賃金は、次のとおりです。

  • 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)。
  • 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)。
  • 決まった労働時間を超えた分の賃金(時間外割増賃金など)。
  • 決まった労働日以外の労働に対する賃金(休日割増賃金など)。
  • 午後10時から午前5時までの労働に対する賃金のうち、通常の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)。
  • 精皆勤手当、通勤手当、家族手当。

月給の人が確認するとき②:計算のしかたと例

月給の人は、対象になる月給を、1か月の平均所定労働時間(決まった労働時間)で割って、時給に直します。

その時給が、最低賃金額(時間額)以上であれば、最低賃金を満たしています。

次は、厚生労働省が示している計算の例です。

例のための数字で、実際の地域の額ではありません。

この例では、月給の基本給が150,000円、職務手当が30,000円、通勤手当が5,000円、時間外手当が35,000円で、合計が220,000円です。

ここから、対象にならない通勤手当と時間外手当を除くと、180,000円です。

年間の所定労働日数が250日、1日の所定労働時間が8時間の会社では、(180,000円×12か月)÷(250日×8時間)=1,080円です。

この例の県の最低賃金は時間額1,000円なので、1,080円は最低賃金以上です。

日給の人や、日給と月給が組み合わさった人は、計算式が少し違います。

計算方法をもっと詳しく知りたいときは、最寄りの都道府県労働局の賃金課室か、労働基準監督署に聞いてください。

改定後の額が発効したら、自分の月給を時給に直した額が、新しい最低賃金を下回っていないか、確認しましょう。

この記事で確認できていないこと

各労働局の公式サイトの掲載内容を確認したもので、官報の原文は、この記事では確認していません。

発効日は「予定」で、変更される可能性があります。

特定(産業別)最低賃金の今回の改定額と発効日は、確認していません。

新聞やテレビの報道は、確認していません。

出典は、すべて厚生労働省の資料です。

労働局の公式サイトの確認は、令和8年10月11日の時点のものです。

出典|確認した情報源