ニュース ・ 2026年10月10日

iDeCoの掛金の上限と加入年齢が12月に変わる。で、私はどうなる?

世の中の難しい話を、30秒で。

今日のニュース|何が起きた?

2026年12月1日(施行予定)から、iDeCo(自分で積み立てて運用する私的年金)の掛金の上限が上がり、一定の条件を満たせば70歳未満まで加入できるようになります。

楽単すると|つまり?

上限は、働き方などで決まります。自営業などは国民年金基金などと合わせて月7.5万円まで、会社員などは企業年金などと合わせて月6.2万円までです。公務員は共済の掛金相当額を差し引くため、月54,000円までです。上限いっぱいまで積み立てられるとは限りません。

私たちに関係ある?

70歳未満まで入れるのは、60歳以上で、iDeCoの加入者や運用指図者などの人で、年金の受け取りなどの条件があります。掛金は全額所得控除の対象ですが、元本割れのリスクもあります。

もう少し詳しく

区分ごとの上限・70歳までの条件・併用・注意点を見る(読みたい人だけ)

いつから? いつ手続きする?

厚生労働省のページでは、iDeCoの加入可能年齢の引き上げと、拠出限度額の引き上げは、どちらも「2026年12月1日施行予定」とされています。

掛金の変更は、2026年12月分(2027年1月の口座引き落とし分)からです。

掛金を変えたい人は手続きが必要で、2026年9月頃からの受付が予定されています。

手続きの内容によっては、2026年12月分の掛金の変更に間に合わない場合があります。

掛金の上限(月額):区分ごとの違い

  • 自営業者・フリーランス・学生など(第1号):月額68,000円から7.5万円へ(国民年金基金などの掛金と合わせた上限)。
  • 企業年金がない会社員(第2号):月額23,000円から62,000円へ。
  • 企業年金がある会社員(第2号):iDeCoは月額2万円(企業年金等と合わせて5.5万円まで)でしたが、企業年金等と合わせて6.2万円までになります。
  • 国家公務員・地方公務員:月額20,000円から54,000円へ(62,000円から、共済掛金相当額8,000円を引いた額)。
  • 私立学校教職員共済の加入者は、共済掛金相当額が月額7,000円とされています。
  • 国民年金に任意加入している人(第4号)は、第1号と同じく、国民年金基金などと合わせた月額7.5万円が上限になります。
  • 専業主婦(主夫)など、会社員などに扶養されている配偶者(第3号)は、現行の上限が月額23,000円です。厚生労働省の図では、見直し後も月額2.3万円のままで、引き上げは示されていません。

70歳未満まで加入できる人の条件と経過措置

2026年12月から、60歳以上70歳未満で国民年金被保険者以外の人にも、一定の条件でiDeCoへの加入・継続拠出が認められます(新設の第5号加入者)。

次のいずれかに当てはまる人が対象です:iDeCoの加入者、iDeCoの運用指図者(掛金は出さず運用だけをしている人)、企業年金からiDeCoに資産を移す人。

そのうえで、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取っていない人、マッチング拠出(企業型DCで、事業主の掛金に上乗せして自分も出す仕組み)をしていない人に限られます。

老齢基礎年金を繰り下げて老齢厚生年金を受け取る人は加入できます。

施行日までに老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取った場合は、加入できません。

経過措置として、施行日から3年を経過する日(2029年11月末)までは、上の(1)〜(3)に当てはまらない60歳以上70歳未満の人も、新たにiDeCoに加入できます(老齢基礎年金を受け取っている人など一部は除きます)。

対象の人がiDeCoに加入したいときは、改めて手続きが必要です。

第5号加入者の拠出限度額は、原則6.2万円です。

企業型DC(会社の企業年金)と併用する場合

企業型DC(会社が掛金を出す企業年金)の掛金の上限は、2026年12月から5.5万円が6.2万円に引き上げられます。

月額6.2万円が上限で、そこから確定給付企業年金(DB)など他制度の掛金相当額を差し引いた範囲内になります。

iDeCoを併用する人の上限は、月額6.2万円から、各月の事業主の拠出額を引いた額です。

事業主の拠出額によっては、iDeCoの掛金の上限が小さくなったり、掛金を出せなくなったりすることがあります。

併用できるのは、企業型DCの事業主掛金が月の上限(6.2万円)の範囲内で各月の拠出であること、iDeCoの掛金が6.2万円から事業主の拠出額を引いた額の範囲内で各月の拠出であること、企業型DCのマッチング拠出を利用していないこと、という条件を満たす場合です。

iDeCoの最低掛金額は5千円で、事業主の拠出額を引いた残りがこれを下回ると、掛金を出せません。

企業型DCの上限や変更する月は、会社の規約で決まっている場合もあるため、お勤め先への確認が必要です。

iDeCoプラス・その他の注意

iDeCoプラスは、従業員が入るiDeCoに、事業主が掛金を上乗せして出せる制度で、企業年金を実施していない従業員300人以下の中小企業に限ります。

iDeCoプラスの拠出限度額は、令和8年12月から、月額23,000円から62,000円に上がります(事業主掛金と合わせた上限です)。

iDeCoプラスも、本人と事業主が届出をすれば、最長70歳になるまで続けられます。

従来のiDeCoの説明では、国民年金の保険料の免除を受けている人などは加入できないとされています。

掛金の所得控除と、投資としての注意点

掛金は全額所得控除の対象で、運用益に対する課税はありません。

給付を受け取るときは、年金なら公的年金等控除、一時金なら退職所得控除の対象になります。

iDeCoは、毎月の掛金を積み立て、自分で選んだ運用商品で運用します。

選んだ商品の運用結果によって、将来受け取れる金額が変動します。

元本確保型の商品を除き、経済情勢が大きく変化した際など、運用結果によっては積み立てた金額を下回る可能性があります。

運営管理機関(金融機関等)ごとに、運用商品や手数料が異なります。

原則として、60歳に到達するまで老齢給付金は受け取れません。

60歳時点で加入期間(通算加入者等期間)が10年に満たない場合は、受け取れる年齢が最大65歳まで段階的に遅くなります。

この記事で確認できていないこと

掛金の所得控除の効果が人によってどのくらい違うか、各金融機関の手数料や商品の中身、掛金の変更受付の細かい日程は、この記事では確認していません。

自分がどの区分で、いくらまで掛けられるかは、加入している運営管理機関(金融機関等)や勤め先に確認してください。

施行日はいずれも「予定」と書かれているため、変更される可能性がある点にも注意してください。

出典|確認した情報源